特徴

 TPC_IPS は以下を特徴とします。

  1. 発信機にBLEビーコン、受信機に Raspberry Pi を用いた屋内測位システム
  2. 位置推定アルゴリズムにTCOT(二円指向三点測位、事前学習不要)を使用
  3. 汎用機利用によるメリット
    • BLEビーコン、Raspberry Pi(以下、RP)といった汎用品を使用することによりベンダーロックインを回避
    • 拡張時・増設時のコストを抑制
  4. UXを考慮したユーザインタフェイス
    • RP端末によるビーコンスキャン操作、位置情報取得、データベース情報更新など通常実施する操作は1台のPC端末のGUIから操作・実行可
  5. 多数のRP受信端末を1台のPCで集中管理
    • RP端末(Linux OS)を多数導入した場合も、PC端末 のGUIからワンタッチで全端末にコマンドを送信
  6. カスタマイズ可能なライセンス契約が可能
    • 基本機能ライセンス --- 既存機能で要求仕様を満たせる場合
    • 開発ライセンス --- 別途お問い合わせ
  7. アプリケーション・テンプレート  ― QuickIPS ― をバンドル
    • 2種類のフロアマップ、ヒートマップ、エラーグラフ機能
    • iPad/iPhone などのアプリケーションも高速開発
    • カスタマイズ可

注:

  • 当製品の GUI の利用、および QuickIPS のカスタマイズには、FileMaker Pro 19 以降が必要です。
  • ビーコンの設定・管理は、ベンダーが提供するサービスまたはソフトウェアにより行って下さい。

仕様

■ソフトウェア

 

機能種別 機能 説明
主要機能 ビーコンスキャン

全RP端末に対してスキャンコマンドを一斉送信

info

位置測位
  • RP端末から取得したRSSI等の情報を基にデータベースにビーコンの位置情報を記録
  • アルゴリズム: TCOT(二円指向三点測位) 

info

端末管理   生存確認 全RP端末の生存確認
クロックチェック 全RP端末のクロック確認
ネットワーク 全RP端末のAP(SSID)の一斉表示/登録/削除/Autoの有効化・無効化
QuickIPS
(FileMaker Pro 19 用 IPSアプリケーション・テンプレート)バンドル
散布図フロアマップ ビーコン情報とリアルタイム位置座標を表示 info
オブジェクト・フロアマップ 各ビーコンがフロアのどこにあるのかをリアルタイム表示
オブジェクト・ヒートマップ ビーコンの密集度を青、黄、赤の円で表示
エラーグラフ 静止したビーコンの実座標と測位座標の誤差をグラフ表示
モード選択

以下の3つのモードにより、上記の2種類のフロアマップ、ヒートマップ、エラーグラフを展開
HISTORY: 過去の位置データを展開 

AUTO: 最新位置データを自動展開

MANUAL: 最新位置データを手動展開

外部システム連携

位置情報は各種プログラミング言語からSqliteへアクセスして取得可能

設置・開発・保守  全ビーコン位置プロット 全ビーコンの推定位置と実際の位置を散布図形式で表示 
個別ビーコン三円表示 ビーコンに最近接する3つのRP端末からビーコンまでの距離を3円で表示
API REST 形式および CLI 形式によるプログラミングインタフェースの提供
位置情報は各種プログラミング言語からSqliteへアクセスして取得可能

 DevOps

(運用環境構築・更新支援機能)

全RP上のファイルの一括差分チェック
全RP上へのファイルの一括比較
全RP上へのファイルの一括コピー
全RP上のファイルの一括削除
全RP上のファイルの一括移動

注:
人・モノの動きを追跡するオブジェクトトラッキング(動線追跡)機能は、次々バージョンで搭載予定。

 

■ハードウェア

項目 OS/規格等 備考
ビーコン信号発信機 各種iBeacon Aplix製ビーコン等
ビーコン信号受信機 Raspberry Pi Raspberry Pi W/WH 等の BLE/WiFi 対応機種(BLEドングルの使用は非推奨)
サーバ機 Windows/Linux サーバ データベース、位置推定演算、位置プロット、http/NTP等に使用
PC端末 Windows 10 Raspberry Pi /サーバ機に対して各種コマンドを実行。
注:GUIを使用する場合、Filemaker Pro 19要


※仕様は予告なく変更されることがあります。

仕様詳細

ビーコンスキャン

Menu画面 ― Administratorタブ ― Scanタブ上の “scan”ボタンをクリックすると、すべてのRP端末にビーコンスキャンコマンドが送信されます。RP端末はビーコン信号から UUID、Major、Mnior、RSSI等の情報を取得し、その情報をデータベースに記録します。

 

 

指定項目:

interval(ms) 各RPの1回辺りのスキャン時間をミリ秒で指定する。RPは指定された時間(指定が5000なら5秒間)スキャンを行う。その間、同一ビーコンから複数回受信するので、RSSIは平均値をサーバに送信する。
sleep (s) スキャンとスキャンの間隔を秒で指定する
End scan at Date/Time スキャンの終了日時を指定