他社が開発した FileMaker システムの引受

 御社で運用中あるいは開発中のシステムに以下のような問題はありませんか?
 土屋企画では第三者が開発したシステムを引き受け、内在する問題を解決し、機能を拡張し、継続的な保守サービスを提供いたします。

 尚、旧FileMaker で開発したシステムの延命を希望されるお客様は、レガシーシステム延命もご覧ください。

障害発生時の緊急対応から安定運用、そして機能拡張へ

 システムの障害が発生しており至急対応しなければならないが、開発委託先が倒産してしまっていて引き継げるところがない!

 

  開発委託業者の倒産、社内のシステム担当者の突然の退職・病気 ― システムはその業者や担当者に任せきりでマニュアルも仕様書もない、さらに障害が頻発していて解決のメドも立たない。

 システムの性質によっては、このような状況は企業に致命的な影響を及ぼすことがあります。最悪な状況でシステムをどうマネージするか… 土屋企画では以下のように対応します。

土屋企画が提供する 4 つのシステムサポートフェイズ
フェイズ フェイズの説明
第1フェイズ
(緊急対応フェイズ)
 ユーザにすべての既知の障害をリストにしていただき、リストされた障害をその深刻度の順に片端から解析しデバッグしていきます。再現性のある障害の多くは、この第1フェイズで解決可能です。
第2フェイズ
(精査対応フェイズ)

 無秩序に設計・実装され解析困難なシステムの障害や、再現性が低い障害については、第1フェイズでは原因が特定できないこともあります。


 この場合、第2フェイズ(精査対応フェイズ)に移行し、障害を発生させる可能性のあるルーチンをすべてトラップし、障害発生時には発生させたルーチン、日時、実行者などを e-mail で当社に送信するようにプログラムを改変します。

 

 当社で e-mail を受信したら、直ちにルーチンを特定・分析し、プログラムの修正を行います。第1、第2フェイズを通じて、当面の安定した運用環境を確保します。

第3フェイズ
(改善計画策定フェイズ)
 第1第2フェイス終了後は、今後どのようにこのシステムを改良・運用していくのかのをお客様の要望を踏まえた上で提案・計画を行います。
第4フェイズ
(計画実行フェイズ)
 第3フェイズで策定した計画を実行します。

 上記のような状況でお困りのお客様には、まず第1フェイズ(緊急対応フェイズ)のご利用をご検討頂ければと思います。

詳しくは、弊社までお問い合わせください。

他社システム引受の事例 ― 中堅運送業A社(ユーザ数:50)

 2006 年当時、A 社様では開発業者が FileMaker Pro 4 により開発した運送業向け送状発行システムを運用されていましたが、突然同業者がサポートを継続できなくなったとのことで、A 社の社長ご自身から「送状の改変・追加と当面のサポートを依頼できないか」と、電話でお問い合わせを頂きました。

 

 お急ぎとのことでしたので、急遽関連ファイル群を持参いただき、システムの概要および改変内容をご説明いただいた後に、当方にてファイルの分析を行いました。 

 その結果、ファイル(テーブル)は正規化されておらず、スクリプトには一貫性・規則性が無く、またいくつかの重要スクリプトは深くネストされていて解読するのも困難な状態になっており、このシステムを長く継続使用することは難しいと判断いたしました。

 そこで A 社様には、以下の 2 つの提案をさせて頂きました。

 

  • プランA --- 最新版の FileMaker によるスクラッチ開発(一から再開発)
  • プランB --- 急場のシステム改変には即刻対応し、以降は仕様変更を抑制しつつ障害等についてはコンサルティング・サービスにより対応。中長期的にはシステムのスクラッチ開発を目指す

 結果としてはプラン B を採用いただき、本プロジェクトが開始しました。 お急ぎのシステムの改変・追加は短期間で無事終了し、その後は保守・障害対応をお引き受けしました。

 本システムはランタイム化されており、A社様の約 50 拠点の顧客に配布されて使用するというものでした。 2006 年当時、FileMaker 4 がサポートしない OS 上での運用も多く(Ver4 の公式サポートは Windows 98 まで)、XP Home Edition では動作が不安定になる等のトラブルが発生していましたが、XP Professional への移行をお薦めしシステムの延命を図りました。

  また、A 社様とその顧客の所在地は遠隔地にあったため、遠隔操作ツールを導入してのトラブルシュートも必要に応じて行いました。

 

 こうして数年間はトラブルシュートやデータ出力・加工などのご要望に対応していましたが、2010 年には当時の最新版の FileMaker によりスクラッチ開発を行い、ほぼ全ユーザが新システムに移行、2017 年現在も当システムの保守を継続して承っております。
 
 本事例では、お客様の事情に応じて旧システムの延命を行っております。

 A 社様に限らず、システムを延命したいという要望は多く聞かれます。このような場合、土屋企画では状況が許す限り、アップグレードやスクラッチ開発を無理強いせずに、できるだけお客様の要望に沿った解決策を導き出したいと考えております。

 

 また、開発案件をお請けする前に、コンサルティングを通じてお客様の既存システムや業務内容、業界等を理解する機会があるというのは貴重ですし、その後に開発案件へとシフトした際にそれらの知見は非常に役立つことになります。

 発注サイドから見ても、重要な開発案件を発注する前にその業者の能力を把握し、発注・開発リスクを低減できるというメリットもあるかと思います